インド独立後の政治、経済、外交の名著『モディが変えるインド』(2018年)
『モディが変えるインド 台頭するアジア巨大国家の「静かな革命」』笠井亮平 著(2018年)
モディ首相が勝利した2014年総選挙。
政策面での争点は、大きく分けて三つあった。
経済再生、汚職対策、ガバナンスである。
首相就任後、争点に対して、次々と手をうった。
■「メイク・イン・インディア」
・外資の誘致(ソフトバンクなど)
・低迷した経済を回復に反転
・インフレも沈静化させた
■「ディマネタイゼーション」
・高額紙幣廃止の衝撃
・混乱の中、庶民は支持
・富裕層の税金逃れへのカウンター
■公務員を働かせる改革
・公務員の出勤状況の公開
・省庁の再編、スリム化
・「計画委員会」の廃止
就任後間もなく3年以内に着手、
大胆な手法を断行する実行力、
「グジャラートの奇跡」への期待、
モディ首相の政治手腕を当時の様子を交えて解説する本書は、とてもわかりやすかった。
・モディ首相の首相までの歩み
・モディ首相以前の政治状況
・今後のインドと周辺国の課題
インド独立後の政治、経済、軍事、外交といった多岐にわたるテーマが一冊にまとまった良著。
【作者の前著】
インド独立のために立ち上がったインド国民軍に参加した女性兵士の当時のエピソードを描いた『インド独立の志士「朝子」』の作者でもある。こちらも読みやすくて良著。
【関連】
「My Friend , Abe San」
モディ首相の安倍晋三元首相へ追悼文
https://www.narendramodi.in/shinzo-abe-563057